夢見る税理士の独立開業繁盛記

神戸市東灘区で開業している駆け出し税理士の、試行錯誤日記

事務所ホームページはこちらです→神戸市東灘区御影の会計事務所 小林敬幸税理士事務所

法人税

賃借建物に行った内装工事の耐用年数の見積もり方法

事務所や店舗を賃借する場合、その内部に造作を行って使うことが多いですが、その内装工事については他人の建物に施す工事であっても資本的支出に該当するので、固定資産として計上し減価償却を行っていくことになります。 その内装設備の固定資産への計上方…

判例だけじゃないTAINS

税理士さんとお話をしていると時々、「小林さんの外注費と給与のブログの記事、面白いですね」といわれることがあります。 外注費か?それとも給与か? - 夢見る税理士の独立開業繁盛記 こちらの記事の話なのですが、外注費と給与については個人的にもっと面…

保証料は繰延資産?前払費用?

お世話になっている税理士さんとお話している際、「信用保証協会の保証料は繰延資産か、それとも前払費用か?」という話題がでることがありました。 信用保証協会の保証料は、金融機関でお金を借りる際信用保証協会に対して、信用の保証としての役務の提供の…

子会社を解散した場合の株式消滅損と欠損金の引継

完全支配関係がある子会社を解散した場合、その処理はグループ法人税制の影響を受けることになります。 子会社を解散した場合、従来だと子会社株式については 子会社株式消滅損 100/子会社株式 100 といった仕訳を起こして、消滅損は損金算入できるよ…

決算確定の日と株主総会

法人税の確定申告書がほぼ出来上がると、確認することの一つに「株主総会、一応、いつ開催されますか?」ということがあります。 法人税の確定申告は下記のように「確定した決算に基づき」行いますが、この確定した決算とは小さな会社の場合原則「株主総会で…

別表5(1)のカベ

「もうちょっとで自分でできそうなんだけど、どうにかならない?」と言われて、先週から検討している法人税のエクセルファイルですが、別表5の部分を作成していると、ふと昔ぶつかった別表5(1)のカベを思い出してしまいました。 税理士試験で法人税法の…

概算労働保険料の会社負担分の未払計上

概算労働保険料が40万円以上の場合など、3回に分けて保険料を納付することができます。 その結果、決算時点において労働保険料が一部未納付という場合が生じますが、会社負担部分については未払いであっても損金に算入することができます。 労働保険の概…

割賦手数料は繰延資産?前払費用?

「固定資産を割賦で買った場合の割賦手数料を取得価額に算入しなかった場合、繰延資産に該当するのでしょうか?」と聞かれることがありました。 質問の趣旨は「割賦手数料は、前払費用か?それとも繰延資産か?」ということと、「割賦手数料が20万円未満だ…

納付は全て未払法人税等の取り崩しで・・・

以前「税引前当期利益の金額を入れるだけで、法人税や事業税、住民税の金額を自動計算できるようなエクセルファイルって作れる?」と言われていたことがあったので、試しに作成してみました。 前期確定分と当期中間分の納付、源泉所得税や住民税利子割額を全…

分掌変更による役員退職金と未払計上

役員退職金について話をしていた際に、「実際に退職した場合には5年ぐらいまでだったら未払いでも損金算入OKなのに、非常勤役員になるなど分掌変更があった場合には原則未払いではNGなのはどういう根拠やろか・・・?」という話題がでることがありまし…

純額で記載?総額で記載?

上の記事に関連して・・・。 例えば税抜方式で、本体金額100円、消費税5円の売上がもれていた場合、修正申告書は普通以下のように調整します。 別表4 売上計上もれ 100(加算・留保) 別表5(1) 売掛金 105 未払消費税 △5 別表4は純額、別表…

修正申告と消費税の損金算入時期

「税込経理で売上計上もれの修正申告をしたんだけど、もれた売上にかかる消費税っていつ損金算入するんだったっけ?」と聞かれることがありました。 申告納税方式による税金の損金算入時期は下記の基本通達で、税込方式の消費税についてはダメ押しで下記の個…

倒産防止共済と別表の書き方

先日こちらの記事(倒産防止共済の掛金と適用要件と別表十(七) - 夢見る税理士の独立開業繁盛記)を書いたところ、何度か別表10(7)の書き方についてお問い合わせをいただくことがあったので、こちらのホームページに掲載してみました。 倒産防止共済…

技芸の教授は限定列挙

非営利法人の会計で気を使うのが、収益事業とそれ以外の事業との区分です。株式会社など営利法人の場合はすべての収入に係る所得が課税の対象となりますが、非営利法人の場合は、法人税法施行令第5条に収益事業として限定列挙された34の事業にかかる所得…

倒産防止共済の掛金と適用要件と別表十(七)

予想外の利益が出そうな場合など、急な決算・節税対策を検討する際に頭に思い浮かぶものの一つに「中小企業倒産防止共済の加入」があります。 この中小企業倒産防止共済、掛金を全額損金算入できる上、40か月以上加入すると解約の際に掛金の全額が返ってく…

同族会社の株主グループを判定する場合、誰を基礎にするのか?

みなし役員のことを考えていると、ふと「同族会社の株主グループを判定する場合、誰を基礎にするのだろう?」という疑問が浮かんできました。 法人税法では、同族会社の判定などの基礎となる株主グループを考える場合、株主本人に親族その他同族関係者を含め…

「シミュレーションは一緒に」が効果的

「役員報酬はいくらにしたらいいのでしょう?」という相談を受けることがあったので、こちらのHPで公開している「役員報酬シミュレーション」シートを使って、いろいろなパターンを一緒にシミュレーションすることがありました。 前期など確定した決算書の…

決算対策・節税対策シミュレーションシートを作ってみました

昨年こちらの日記で、節税シミュレーションソフトの話を書いていたところ、友人に「月次試算表をベースに、納税予測ができるようなエクセルシート作ってよ?」と言われることがあったので、とりあえず作成してみました。 月次損益計算書の数字に、未経過月に…

もう少しでできそうなんだけど・・・

以前お会いした方に「法人税の申告書、あともう少しで自分でできそうなんだけどな・・・。」と言われることがありました。 弥生会計プロフェッショナルがあれば「消費税申告書」、「勘定科目内訳書」、「事業概況書」は作成できるので、「あとは法人税と地方…

役員報酬の決め方、考え直さないと

12月に入ってから昼は外出、夜は年末調整という毎日。 先週末に出た税制改正大綱も、電車の中でちらちらと読む程度で、なかなか読み通せずにいます。 そんな中、法人税の項目を読んでいると、かねてからのうわさ通り税率が5%減少することになるようです…

なりふり構わず・・・?

内閣府の政府税制調査会資料のHPを見ていると、今日付けで第11回専門家委員会の資料があったのですが、次の法人税率の引き下げの代替案の資料におもわず目が点になってしまいました。 法人税率引下げ(国税)の財源措置の例 措置法の見直しはともかく、本…

内装工事の資産区分と耐用年数と

固定資産に関する処理で少し手間取ってしまうものの一つに、賃借建物に行った内装工事の資産計上処理があります。 建物に内装工事などの造作を行った場合、通常はその建物の用途変更や価値増加になるため、下記の通達のように「建物」として区分し、もともと…

償却資産税の予算作成シートを作ってみました

数年にわたっての予算計画を作成することがあったのですが、ちょっと考えたのが償却資産税の将来の予算額です。 減価償却ソフトでも計算できるのですが、予算作成だけのダミーデータを数年分作るのもどうかと思ったので、償却資産税の金額を未来にわたって5…

お金が減らない節税策

自分で作って、自分でも便利に使っている次の法人税等納税額予測シート。 法人税の特別控除を含めて納税予測をする必要が出てきたので、特別控除を織り込んで計算できるよう、次のように変更してみました。 →このフォームは、こちらのページからダウンロード…

飲食交際費5,000円の損金算入要件

個人事業に比較した場合、会社での事業を行う場合のデメリットの一つとして、交際費のうち一定額が税務上の経費にならないということがあります。 多くの事業では取引を円滑に進めるために、取引先などを飲食店で接待したり、物品をプレゼントすることは必要…

期をまたぐエコカー補助金と圧縮記帳

先日、期をまたぐエコカー補助金の事例に出会うことがありました。 「あ、そういえば前期に車を購入されてたよね・・・。圧縮記帳できるはずだけど、期をまたいだ場合どうなるんだったっけ?」 ということで、改めて通達を確認してみました。 法人税法基本通…

1月に満たないときは1月とし、1月に満たない端数を生じたときは切り捨てる?

法人で事業を行うと、たとえ事業が赤字でも最低限支払う税金があります。 それが法人県民税と法人市民税の均等割額。 例えば神戸市で資本金等1000万円以下の法人の場合、 法人県民税は年間で、22,000円 法人市民税は年間で、50,000円 を支払うことになり…

負担率が変わるとセオリーも変わる?

「役員報酬をどれぐらいにしたら、税金や社会保険料の負担が一番低くなるのでしょう?」と聞かれることがあったので、説明できるようエクセルのシミュレーションシートを作ってみました。 役員給与が一定額になるまでは、法人の利益を吐き出して給与で払うの…

国外関連者に対する寄付金にご用心!

一般企業の経理課員をやっている知り合いから、「国外関連者に対する寄付金の考え方って難しくて・・・」と相談されることがありました。 一般的に寄付金というと、日本赤十字社や神社などにお金を寄付するイメージですが、税法上の「寄付金」の範囲はもう少…

地方法人特別税を織り込んだ納税見込額計算シート

法人の納税予測を行う際、今まで地方法人特別税を無視していたのですが、今回地方法人特別税を織り込んで法人の納税見込額を計算するエクセルシートを作ってみました。 標準税率を使う分、事業税と若干計算が違ってきています。 ともかくも見込みは見込み。…