夢見る税理士の独立開業繁盛記

神戸市東灘区で開業している駆け出し税理士の、試行錯誤日記

保証料は繰延資産?前払費用?

お世話になっている税理士さんとお話している際、「信用保証協会の保証料は繰延資産か、それとも前払費用か?」という話題がでることがありました。


信用保証協会の保証料は、金融機関でお金を借りる際信用保証協会に対して、信用の保証としての役務の提供の対価として支払う費用で、その借入期間にわたって保証を受けることになります。
法人税的に繰延資産と前払費用の違いは、下記のように規定されています。

☆繰延資産
法人税法施行令第14条 (繰延資産の範囲)
法第2条第24号 (繰延資産の意義) に規定する政令で定める費用は、法人が支出する費用(資産の取得に要した金額とされるべき費用及び前払費用を除く。) のうち次に掲げるものとする。
◆6  前各号に掲げるもののほか、次に掲げる費用で支出の効果がその支出の日以後1年以上に及ぶもの
ハ 役務の提供を受けるために支出する権利金その他の費用


☆前払費用
2  前項に規定する前払費用とは、法人が一定の契約に基づき継続的に役務の提供を受けるために支出する費用のうち、その支出する日の属する事業年度終了の日においてまだ提供を受けていない役務に対応するものをいう。

つまり繰延資産は支出時に役務の提供を既に受けているが、その役務の効果が将来に渡って及ぶもの。
前払費用は、将来に渡って継続的にずっと役務の提供を受ける場合の、その費用の前払い分をいいます。
実務的には、契約を解除した場合において、未経過分が返金されるかどうかで、どちらに該当するか判断します。


それでは、この保証料は一体どちらになるのでしょうか?
「信用の保証」という役務の提供は、借入時に保証を受けるということでその際に完了しているのか?それとも借入期間に渡って役務の提供を受けているのか?
個人的には、保証がないと借入の契約ができませんし、月払いとか年払いとかできず一括払いしかできないものである以上、借入時に役務の提供が完了しているように思われます。


それでは、未経過分の返金という視点からはどうなるのでしょうか?
保証契約においては保証料について、通常以下のような書きぶりになっているようです。

  • 委託者が委託により借入をするときは、その委託額に対し貴協会所定の料率・方法により計算された額を信用保証料として貴協会に支払います。
  • 前項により支払いをした信用保証料は、違算の場合を除き、返戻を求めません。

つまり違算の場合を除いて、保証契約を解消した場合には、保証料の返金はないということですよね。
しかし実際には繰上返済などを行うと、それ以後の期間に対応する保証料は返金されるのが普通です。


借入期間で案分するのは繰延資産でも前払費用でも同じなので、違いが問題になるのは、20万円未満の場合に一括損金にできるかどうか、そして別表16(6)を作るかどうかだけですが、こういう場合にはやはり契約の内容を優先するのが妥当ですよね・・・。
個人的には原則として繰延資産に該当すると思うのですが、それは違うでしょうと否定されてしまうと自信がなくなってしまいます(^^;。


あと繰延資産の場合がありがたいのは、仕事を引き継いだ際に繰延資産の場合には固定資産台帳や別表16(6)があるので、当初の支出額や償却期間(借入期間)がすぐ分かることですね。
前払費用として何件もの保証料が合計額で計上されていると、その内訳を過去の帳簿を見ながら追いかけていくのは、結構面倒な作業です。


兵庫駅にて

和田岬線、近所なのに乗る機会がないのですよね。


神戸市東灘区御影の会計事務所 小林敬幸税理士事務所です