おつきあいしている税理士さんに勧められて買っていた本を、本日読了。
- 作者: 坂本光司
- 出版社/メーカー: あさ出版
- 発売日: 2008/03/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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会社にとって一番大切なことは従業員の幸せで、それを追求すれば顧客の満足や株主の幸せは後からついてくるという著者の考えを展開したあと、さまざま角度でそれを実践している企業を5社ほど紹介するというスタイルになっています。
この本を読んで率直に感じたのは、事業を起こして人を雇用すると必要となるのは、従業員の生活に責任を持たなければならないということは当然として、自分の求める従業員像をある程度固めておくことと、従業員の満足度向上のためのマネジメント方法を整備することだなということでした。
業務量が増加するとマンパワー不足により従業員募集をかけてそれを確保することになりますが、その後の従業員へのケアをおろそかにすると退職につながってしまい、次第に拙速な採用と退職を繰り返すことになってしまいます。その結果従業員のケアを任すことができるような中堅クラスの社員が育たず、いたずらに採用と中途半端な従業員教育に時間とコストを取られてしまい、自然本業の方が手薄になってしまうのでしょうね。
本書に紹介される会社の事例を読んでいると、そんな会社にならないためのヒントがいろいろなところへ散りばめられています。
ビジネス書で読んだあと、なにかほっとする、ほのぼのとした気持ちになった本は久々でした。自分の会計事務所もいつか従業員を雇用することがあれば、自分の考えや理念をわかってもらった上でコミュニケーションを密にして、そして十分に報いることができる。そんなに事務所にしたいなと、素直に感じてしまいました。