夢見る税理士の独立開業繁盛記

神戸市東灘区で開業している駆け出し税理士の、試行錯誤日記

同族会社の株主グループを判定する場合、誰を基礎にするのか?

みなし役員のことを考えていると、ふと「同族会社の株主グループを判定する場合、誰を基礎にするのだろう?」という疑問が浮かんできました。
法人税法では、同族会社の判定などの基礎となる株主グループを考える場合、株主本人に親族その他同族関係者を含めた合計で検討しなければなりません。

法人税法施行令
第4条(同族関係者の範囲)
法第2条第10号(同族会社の意義)に規定する政令で定める特殊の関係のある個人は、次に掲げる者とする。
◆1 株主等の親族


第71条(使用人兼務役員とされない役員)
2 前項第5号に規定する株主グループとは、その会社の1の株主等(その会社が自己の株式又は出資を有する場合のその会社を除く。)並びに当該株主等と法第2条第10号(同族会社の意義)に規定する特殊の関係のある個人及び法人をいう。

ここでいう「親族」とは民法の考え方を持ってくるので、「6親等以内の血族と3親等以内の姻族」になります。
ふと疑問に思ったのは、次のような株主構成の場合。

株主Aグループの持株割合を判定する場合、一番持株の多いAで考えると、「子の妻の母」は姻族にならないので、「株主等の親族」に該当しないことになります。
Aを基準に見ると、親族に該当するのは
「A」+「妻」+「子」+「子の妻」
よってAグループの持株割合は
20%+10%+10%+5%=45%≦50%


ということで、子の妻の母はみなし役員の対象にならないのかと思えますが、下記のような通達があるのですね。

法人税法基本通達
1−3−5(同族会社の判定の基礎となる株主等)
同族会社であるかどうかを判定する場合には、必ずしもその株式若しくは出資の所有割合又は議決権の所有割合の大きいものから順にその判定の基礎となる株主等を選定する必要はないのであるから、例えばその順に株主等を選定した場合には同族会社とならない場合であっても、その選定の仕方を変えて判定すれば同族会社となるときは、その会社は法第2条第10号《同族会社の意義》に規定する同族会社に該当することに留意する。(昭55年直法2−8「四」により追加、平19年課法2−3「四」により改正) 

子を基準に見ると、「妻の母」は一親等の姻族に該当するので親族に含まれることになります。
子を基準に見ると、親族に該当するのは
「子」+「A」+「妻」+「子の妻」+「母」
よって持株割合は
20%+10%+10%+5%+10%=55%>50%
なので、子を基準にした場合持株割合が50%を超えるので、株主Aグループの持株割合は50%超となる。


あまりない事例ですが、こういう場合には一番範囲が広くなるように、基礎となる株主を選定して判定しなければならないということですね。


神戸市東灘区御影の会計事務所 小林敬幸税理士事務所です