夢見る税理士の独立開業繁盛記

神戸市東灘区で開業している駆け出し税理士の、試行錯誤日記

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倒産防止共済の掛金は資産計上?費用処理?

先週研修会の講師をしていた際に、倒産防止共済の掛金の経理処理について、ベテランの税理士さんから質問を受けることがありました。
倒産防止共済の掛金についてはこちらの記事でも解説していますが、税法上は明細添付のみが要件で損金経理が要求されていないため、資産計上して別表減算することも、費用として損金経理しても、どちらでも損金算入されることになります。


税理士さんいわく「中小企業の会計に関する指針では、経費処理する方が原則では?」ということだったのですが、倒産防止共済については特に指針に個別の記載はないようで、もっと基本的な見地からの謎かけかなと、外出の途上うんうん考えていました。


私個人としては強いていうならば、資産計上するよりは経費処理する方が望ましいかなと思っています。
倒産防止共済の性格としては、

  • 「売上債権が焦げ付いた場合に貸付けを受けることができる保険的要素」
  • 「掛金を積立て共済事由が発生しない限り、任意の時期に解約して全額返金を受けることができる財産としての要素」
  • 「掛金を支払うことにより支払年度の税金を減らす、節税商品としての要素」

の3つがあるように思われます。
倒産防止共済の掛金を払うことによってその事業年度の法人税を減らすことになるので、期間損益計算を考えるのであれば節税商品としての要素を重視して、個人的には経費処理の方が(税効果会計をしないのならなおさら)いいのかなあと思えますね。
保険的要素からも、危険負担というサービスを受けている以上、それに対応する費用はあった方がいいような気がします。
逆に解約した際のことや、貸付金の担保といった財産としての性格を重視するなら、そして金融機関受けを考えれば、資産計上の方が望ましいのでしょうね。
収益費用アプローチと資産負債アプローチ、どっちが好きかで答えが変わってくるのかもしれませんね(^^;。


※事務所移転で阪神御影の駅が近くなったので、南大阪に行く際に阪神電車で行ってみました。

なんばまで乗り換えなしで行けるのは、やっぱり楽ですね(^^)。

明日から30日まで3日間、お休みをいただいて東京に行く予定です。2週間ほど休みなしだったので、ゆっくりできるのがうれしいですね。


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