夢見る税理士の独立開業繁盛記

神戸市東灘区で開業している駆け出し税理士の、試行錯誤日記

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取引先調査の場合の登記簿謄本の見方

「新規の取引先を確認する場合、登記簿謄本を取れと言うけど、どこを確認すればいいの?」といったことを聞かれることがありました。


登記簿謄本は以下のような項目がありますが、一番に確認するのは「抹消線の数が多いかどうか?」です。

登記簿謄本は、登記するたびに以前の事項に抹消線が引かれ、新しい項目が追記されていきます。


例えば商号や本店所在地に抹消線が引かれていたら、「前の商号や所在地で何かトラブルでも起こしたのかな?」という可能性があります。
また役員が通常の改選以外にバシバシ入れ替わっていたら、「経営が安定していないのかな?」という疑いがでてきます。


目的の項目が増えていたら、「新規事業に色々手を出しているのかな?」という可能性があります。
資本金が増えていたら「だれか新しい株主が入ってきたのかな?」とか、「決算書の見栄えを良くするためや株主の相続対策のため、借入金をDESで資本金に振り替えたのかな?」とか、「資金が足りないから、誰かが資金をつぎ込んでいるのかな?」ということが考えられます。


あと大事なのは、一番下の「登記記録に関する事項」です。
ここが「本店移転」となっていると、別の法務局から移動してきたことを示しています。管轄の法務局が移ると、過去の履歴は全部前の法務局に置いてきて、新しい法務局で抹消線も何もない、まっさらな登記簿が作成されます。
会社を良く見せようとする場合この法務局の移動はよく使われますので、「本店移転」になっている場合には前の法務局の登記簿謄本も取って履歴を確認するようにするのがいいでしょう。


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