夢見る税理士の独立開業繁盛記

神戸市東灘区で開業している駆け出し税理士の、試行錯誤日記

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どんかんね・・・

ここ数日はっきりしない天気が続いていましたが、今日は久々に晴れ模様。お客様のもとからの帰り道も、いつもは電車に乗るところをついひと駅ぶらぶらと歩いてしまいました。
そんな回り道の途中目に入った酒造会社の名前入りの看板に、ふと「どんかんね」と次の法人税の通達が思い出されてしまいました。


仕入先などから、そこの名前が入った固定資産をもらった時は、次の通達のように時価の三分の二を受贈益として益金に算入することになります。ただし「どん帳・看板・ネオンサイン」については例外として、益金に算入する必要がありません。

4−2−1(広告宣伝用資産等の受贈益)

 販売業者等が製造業者等から資産(広告宣伝用の看板、ネオンサイン、どん帳のように専ら広告宣伝の用に供されるものを除く。)を無償又は製造業者等の当該資産の取得価額に満たない価額により取得した場合には、当該取得価額又は当該取得価額から販売業者等がその取得のために支出した金額を控除した金額を経済的利益の額としてその取得の日の属する事業年度の益金の額に算入する。ただし、その取得した資産が次に掲げるような広告宣伝用のものである場合には、その経済的利益の額は、製造業者等のその資産の取得価額の3分の2に相当する金額から販売業者等がその取得のために支出した金額を控除した金額とし、当該金額(同一の製造業者等から2以上の資産を取得したときは当該金額の合計額)が30万円以下であるときは、経済的利益の額はないものとする。(昭55直法2−8、平元直法2−7改正)

(1)自動章(自動三輪車及び自動二輪車を含む。)で車体の大部分に一定の色彩を塗装して製造業者等の製品名又は社名を表示し、その広告宣伝を目的としていることが明らかなもの
(2)陳列棚、陳列ケース、冷蔵庫又は容器で製造業者等の製品名又は社名の広告宣伝を目的としていることが明らかなもの
(3)展示用モデルハウスのように製造業者等の製品の見本であることが明らかなもの

(注)広告宣伝用の看板、ネオンサイン、どん帳のように専ら広告宣伝の用に供される資産については、その取得による経済的利益の額はない。

昔、法人税を教わった先生にこの通達の趣旨として「もらって便利に使えるものは、受贈益の計上が必要。だけどこの3つはもらってもそれ以外に使い道がないので、そのままでOK。頭をとって『どん・かん・ね』で覚えときましょう・・・。」と言われたのですが、「どんかんね・・・」の印象が強烈だったのでマイナーな通達ですけど何年たっても忘れないですね。語呂あわせ、恐るべしです。


しかし何年もこの仕事をやっていますが、実際にこの通達で受贈益を計上した経験は、冷蔵ストッカーの贈与があった一件のみ。実際この通達のように、メーカーが自社名の入った自動車などを小売店などに贈与することなどあるのでしょうか?


帰りに三宮で乗り換えの際、ちょっと涼もうと入った本屋さんで目に入ったので、衝動買い。

細密画で楽しむ里山の草花100 (中経の文庫)

細密画で楽しむ里山の草花100 (中経の文庫)

ありふれた野草の細密画が全ページカラーで100種類、簡単な解説とともに見開き2ページで掲載されています。
オールカラーの本は高いイメージがあるのですが、最近は一般的な文庫本と変わらない値段で提供されているのですね。小さい頃からカラーの図鑑などをみるとわくわくしたものですが、この年になってもこういう本を見つけるとやはりわくわくしてしまいます。精神年齢は30年前と変わっていないのかもしれません(笑)。


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