夢見る税理士の独立開業繁盛記

神戸市東灘区で開業している駆け出し税理士の、試行錯誤日記

事務所ホームページはこちらです→神戸市東灘区御影の会計事務所 小林敬幸税理士事務所

開業税理士には、それぞれ色々なドラマがありますよねえ

前回の日記でも書いた、税理士事務所の独立開業体験記の件。
何とか校正も終わって年末に印刷所に入稿完了して、ほっと一息をついています。
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この独立開業体験記ですが、私の所属する近畿青年税理士連盟大阪支部で企画の話をしたところ、「いいですね」と賛同いただいた12人のメンバーに原稿を寄稿いただくことができました。ご協力いただいたみなさん、本当にありがとうございましたm(_ _)m。

校正に際しみなさんの原稿を拝読していたのですが、改めて感じたのは、開業税理士の方はそれぞれの方に色々な背景があることですね。
私のように一般企業の経理上がりで税理士になった人間もいれば、大きな会社の営業マンから方向転換された方。レストランで働いていた方や、文学部や工学部の大学院まで行ってから税理士を目指された方。会計事務所に就職された方でも、町の会計事務所で修行されていた方からBig4系の大手事務所から開業された方・・・。
開業するまでいろいろなドラマがあるのは、科目合格制がある税理士ならではですよね。
税理士試験合格者の方や、独立を考えておられる方にとっては、きっと面白い冊子になったのではと、自負しています(^^;。


※この独立開業体験記をプレゼントする新合格者祝賀会ですが、以下のフォームから参加申し込みしていただけます。
docs.google.com

新合格者祝賀会は、平成30年1月27日(土)に心斎橋のホテル日航大阪で開催され、
当日は

  • オリエンテーションとして、弊会の若手税理士による独立開業についてのディスカッション
  • 近畿青年税理士連盟のメンバーで、日税連の租税教育推進部長を担当していた、富村将之さんによる講演会
  • 新合格者祝賀会

の3部から成るイベントを予定しております。

※参加者特典として、この独立開業体験記をプレゼントさせていただきます。
メンバー一同、ご参加をこころよりお待ちしておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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↓祝賀会の案内パンフレットは、こちらからダウンロードすることができます。
互礼会パンフレット


神戸市東灘区御影の会計事務所 小林敬幸税理士事務所です

弁護士さんもやっぱり勤務が増えてきているのかしら?

前回の日記で書いた独立開業体験記集。少しずつ原稿も集まってきたので、仕上げに序文を作成中。
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税理士試験の合格者の開業を後押しするために何か面白いネタがないかなと、冊子のおまけ資料として弁護士白書から士業の登録者数の推移データを引用させて頂いたのですが、前回の申告所得者のデータを見て、登録者に占める申告者の割合ってどんな感じなんだろうと比べてみました。
税理士と公認会計士重複登録があるので、弁護士しか比べることができなかったのですが、弁護士さんも登録数は増えているのに申告している人数の割合は下がってきているんですね。やはり勤務で給与所得の方が徐々に増えてきているのでしょうか?
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しかし土地家屋調査士さん以外は、やっぱり人数は増加してきているんですね。増加している中で、税理士の増加割合が一番低いのは意外な感じです・・・。

神戸市東灘区御影の会計事務所 小林敬幸税理士事務所です

税理士は本当に食えないのかしら?

前回の日記で書いた、税理士試験合格者向けの独立開業体験記ですが、体験記以外にも独立を目指す方々に何かエールを送ることができないかなあとネタを考えています。
そのネタの一つとして、「独立しても普通に食べていけるよ」ということをどうやったら伝えられるかなあと、筆をなめなめ検討中。

ビジネス雑誌などで「独立しても食えない税理士・会計士」なんて特集を見かけたりするのですが、

こと私の周りだけで見ると「仕事がなくて食べていけない・・・」という話は一人もいない事はなかったですが(^^;、本当に一人ぐらいで、後の人は程度の差こそあれうまく経営できている話しか聞いたことがないのですよね。

最初から身の丈に合わない事務所を構えたり、事務員を無理に雇ったり、高価なシステムを導入したりということがなければ、大きな固定費が不要な税理士事務所はほとんどの人がそこそこにやっていくことができるように思えるんですよね。
私の周りで今は大きくなっている税理士さんでも、開業当時は自宅開業から始めて経費をできるだけ抑制して、顧問先が増えるにつれて事務所を借りたり事務員を雇ったりして徐々に規模を拡大して、無理なく大きくなっているような印象です。


と印象だけで話をしても説得力がないので、「税理士は本当に食えなくなってきているのか?」。国税庁の統計年報から、職業別の申告所得税の所得金額を平成23年から27年までの5年分を見てみました。
税理士・会計士は一括りなのですが、こんな感じです。
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グラフにしてみると、こんな感じ。
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どっちかというと所得はこの5年間で、上がっているような感じですよね。


ちなみに弁護士さんは、こんな推移で、
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司法書士さんと行政書士さんはこんな感じです。
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直近の平成27年でこの3つを比較すると、以下のようなグラフになりました。
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傾向として、弁護士さんは稼いでいる人と稼いでない人が分かれている一方、税理士・会計士はほどほどに稼ぎながら上下のバラツキは少ない感じでしょうか・・・(^^;。

こうやってみると「食えない税理士」というのは外部からの煽りだけで、実際はそんなことは全然ないんじゃないのかなあというのが、個人的な感想ですね。
それに食べていけること以上に、私の周りで開業している人は実に楽しそうに仕事をされているんですよね。
「開業してもまあ何とかなるし、それに自分の事務所をもって自分で仕事をすることは本当に楽しいよ」ってことを、この独立体験記で伝えられたらいいですね。

*10月に受けた宅建士試験、何とか無事合格。

独立すると色々な事を自分で勉強していく必要があるので、勉強好きな人と税理士事務所での独立は相性がいいかもしれませんね。


神戸市東灘区御影の会計事務所 小林敬幸税理士事務所です

15刷になりました!

私が2009年に書いた本

CD-ROM付 3日でマスター!個人事業主・フリーランスのための会計ソフトでらくらく青色申告

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ですが、今年で15刷になりました!
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ご購入いただいたみなさん、本当にありがとうございますm(_ _)m。

今回で累計何部になるのか・・・?もう記録をつけていないので分からなくなってきましたが(^^;、書いた8年前にはこんなに続いてくれるとは予想もしていませんでした。
絶版にならないのも嬉しいですが、自分の書いた本が何万人もの多くの方の帳簿作成の手助けになっていると思うと、本当に感無量です。


来年の1月に、税理士試験の新合格者の方へのプレゼントとして作成している、大阪の若手税理士団体に所属する税理士十数名の独立開業体験記集も、徐々に原稿が仕上がってきました。
私自身も寄稿させていただく予定ですが、お勧めの広告方法として、商業出版についても触れさせていただいています。
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本を書いた話をすると多くの方に驚かれるのですが、税理士の場合出版のハードルはそれほど高くないと思うので、文章を書くのが好きな方なら一度はチャレンジしてみることをお勧めします。

先日もジュンク堂で私の本の隣に、この同じ若手税理士の団体に所属していて、私と同じ年で同じころに独立された税理士さんが書かれた個人事業者向けの本が並んでいるのを見て、久しく会っていませんが頑張っておられるのだなあと嬉しい気持ちになりました(*^^*)。

ビジネス図解 個人事業主のための節税のしくみ (DOBOOKS)

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神戸市東灘区御影の会計事務所 小林敬幸税理士事務所です

今年の税制改正は結構いい感じになってくるのかも

そろそろ税制改正大綱の発表の時期が近づいてきたせいか、改正に関する色々なニュースを目にすることが多くなってきたような気がします。
来年一月に税制改正大綱の説明をする研修講師を担当することになったりしているので、税制改正のニュースが結構気になっています(^^;。
今年は与党が選挙で大勝した直後のせいか、普段は触れにくい論点にも積極的に切り込んでいっている感じで、いい内容の改正になるのかなあという感触を持っています。

特に所得税は、問題点ながらちょっとタブー的な部分があった給与所得控除が一律に減りそうだったり、社会保険料控除との二重控除が問題になっていた公的年金等控除の縮減に触れられていたりと、結構踏み込んだ話が出ているなあと期待度高めで眺めています。
www.sankei.com

所得税の改正はこの十数年高所得者有利な方向に来ていましたが、ここ最近は所得再分配機能の回復の方向に傾いてきているような気がしていて、個人的にはいい感じという印象です。


また所得拡大促進税制もNHKのニュースの項目として取り上げられていますが、延長の上さらに控除の枠が拡げられそうですね。
www.sankeibiz.jp

特に中小企業は、平成29年4月以降開始事業年度の控除枠がかなり広がっているので、これがさらに広げられるのであれば、こちらも期待大です。
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※不動産周りの法律の勉強をしたいなと、先月宅地建物取引士の試験を受けたのですが、自己採点の結果が返ってきました。
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10年ぶりぐらいに試験勉強をしたのですが、やっぱり昔ほど集中力が続かなくなっていたような気がします・・・。
認めたくはないですが、やっぱり老化は進んできているのかなあ(^^;。


神戸市東灘区御影の会計事務所 小林敬幸税理士事務所です

自分の勉強や経験で補えないところをどう補完するか・・・

先日法人設立のお手伝いをすることがあったのですが、初めから利益が出るような方の場合、最初に決まってお願いすることの一つが旅費規程の作成です。
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目的はもちろん非課税所得となる日当を支給するためですが、その際に聞かれるのは「日当の上限っていったいいくらぐらいでしょう?」ということです。


日当が非課税となる根拠は以下の所得税法基本通達9-3ですが、その基準は「同じ社内で、役員及び使用人の全てを通じて適正なバランスが保たれている基準によって計算されたものであるかどうか」ということと、「同業種、同規模の他の会社が一般的に支給している金額に照らして相当と認められるものであるかどうか」の2つになります。

(非課税とされる旅費の範囲)
所得税法基本通達9-3
法第9条第1項第4号の規定により非課税とされる金品は、同号に規定する旅行をした者に対して使用者等からその旅行に必要な運賃、宿泊料、移転料等の支出に充てるものとして支給される金品のうち、その旅行の目的、目的地、行路若しくは期間の長短、宿泊の要否、旅行者の職務内容及び地位等からみて、その旅行に通常必要とされる費用の支出に充てられると認められる範囲内の金品をいうのであるが、当該範囲内の金品に該当するかどうかの判定に当たっては、次に掲げる事項を勘案するものとする。(平23課個2-33、課法9-9、課審4-46改正)

  1. その支給額が、その支給をする使用者等の役員及び使用人の全てを通じて適正なバランスが保たれている基準によって計算されたものであるかどうか。
  2. その支給額が、その支給をする使用者等と同業種、同規模の他の使用者等が一般的に支給している金額に照らして相当と認められるものであるかどうか。


具体的にいくらと決められているわけではないので、以下の「国家公務員等の旅費に関する法律」や
国家公務員等の旅費に関する法律

区分 日当(一日につき)
内閣総理大臣及び最高裁判所長官 三、八〇〇円
その他の者 三、三〇〇円
指定職の職務にある者 三、〇〇〇円
七級以上の職務にある者 二、六〇〇円
六級以下三級以上の職務にある 二、二〇〇円
二級以下の職務にある者 一、七〇〇円


次の産労総合研究所が出している「国内・海外出張旅費に関する調査」という統計資料などを見て、
www.e-sanro.net

日当を出張の距離・時間・地域等によらず一律にしている企業の平均支給額は,社長4,621円,専務3,624円,常務3,317円,取締役3,079円,部長クラス2,491円,課長クラス2,309円,係長クラス2,076円,一般社員1,954円となった。
この平均支給額を、一般社員を100とした指数でみると,社長236.5,専務185.5,常務169.8,取締役157.6,部長クラス127.5,課長クラス118.2,係長クラス106.2となっている。

「役員なら、一日当たり4~5千円ぐらいにしておくのが無難でしょうね」というような結論になるのですが、果たしてこの結論がベストなのか自分の経験だけからは判断が難しいところです。
他の税理士さんから「1万円ぐらいはOKでしょう」とか「いやいや2万円でも・・・」という話を聞くと、こういった自分の勉強や経験だけでは補えない部分をどう補っていくべきかは、開業10年目の今となってもやっぱり悩ましいですね・・・(^^;。


同じようになかなか自分の経験だけでは難しいのが、決算書面からの銀行対策です。
私自身会社員時代に一般企業で与信管理の仕事をしていたこともあり、「こんな決算書出したら粉飾もろバレだな(^^;」といったことは分かるのですが、銀行での審査を経験したわけではないので金融機関から見て「どういう決算書が即NGになるのか?」、「問題にならない粉飾などはあるのか?」、「どのあたりまでの粉飾は許容範囲なのか?(^^;」といったさじ加減の部分は、やはり何ともよくわからない部分があります。


今月は私の所属する税理士さんの団体でも、そういった経験の豊かな税理士さんによる銀行対策の研修があるので、経験不足面の補強ができればと思っています。
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★こちらの研修会の案内は、以下のリンクからダウンロードできます。
ご興味ある方は、ぜひご覧ください!
11月22日「借金は減らすな ~銀行対策の基本と実践ノウハウ~」研修会
参加ご希望の方は、案内に記載のメールかFAXでお願いします。



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