夢見る税理士の独立開業繁盛記

神戸市東灘区で開業している駆け出し税理士の、試行錯誤日記

事務所ホームページはこちらです→神戸市東灘区御影の会計事務所 小林敬幸税理士事務所

今年の税制改正は結構いい感じになってくるのかも

そろそろ税制改正大綱の発表の時期が近づいてきたせいか、改正に関する色々なニュースを目にすることが多くなってきたような気がします。
来年一月に税制改正大綱の説明をする研修講師を担当することになったりしているので、税制改正のニュースが結構気になっています(^^;。
今年は与党が選挙で大勝した直後のせいか、普段は触れにくい論点にも積極的に切り込んでいっている感じで、いい内容の改正になるのかなあという感触を持っています。

特に所得税は、問題点ながらちょっとタブー的な部分があった給与所得控除が一律に減りそうだったり、社会保険料控除との二重控除が問題になっていた公的年金等控除の縮減に触れられていたりと、結構踏み込んだ話が出ているなあと期待度高めで眺めています。
www.sankei.com

所得税の改正はこの十数年高所得者有利な方向に来ていましたが、ここ最近は所得再分配機能の回復の方向に傾いてきているような気がしていて、個人的にはいい感じという印象です。


また所得拡大促進税制もNHKのニュースの項目として取り上げられていますが、延長の上さらに控除の枠が拡げられそうですね。
www.sankeibiz.jp

特に中小企業は、平成29年4月以降開始事業年度の控除枠がかなり広がっているので、これがさらに広げられるのであれば、こちらも期待大です。
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※不動産周りの法律の勉強をしたいなと、先月宅地建物取引士の試験を受けたのですが、自己採点の結果が返ってきました。
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10年ぶりぐらいに試験勉強をしたのですが、やっぱり昔ほど集中力が続かなくなっていたような気がします・・・。
認めたくはないですが、やっぱり老化は進んできているのかなあ(^^;。


神戸市東灘区御影の会計事務所 小林敬幸税理士事務所です

自分の勉強や経験で補えないところをどう補完するか・・・

先日法人設立のお手伝いをすることがあったのですが、初めから利益が出るような方の場合、最初に決まってお願いすることの一つが旅費規程の作成です。
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目的はもちろん非課税所得となる日当を支給するためですが、その際に聞かれるのは「日当の上限っていったいいくらぐらいでしょう?」ということです。


日当が非課税となる根拠は以下の所得税法基本通達9-3ですが、その基準は「同じ社内で、役員及び使用人の全てを通じて適正なバランスが保たれている基準によって計算されたものであるかどうか」ということと、「同業種、同規模の他の会社が一般的に支給している金額に照らして相当と認められるものであるかどうか」の2つになります。

(非課税とされる旅費の範囲)
所得税法基本通達9-3
法第9条第1項第4号の規定により非課税とされる金品は、同号に規定する旅行をした者に対して使用者等からその旅行に必要な運賃、宿泊料、移転料等の支出に充てるものとして支給される金品のうち、その旅行の目的、目的地、行路若しくは期間の長短、宿泊の要否、旅行者の職務内容及び地位等からみて、その旅行に通常必要とされる費用の支出に充てられると認められる範囲内の金品をいうのであるが、当該範囲内の金品に該当するかどうかの判定に当たっては、次に掲げる事項を勘案するものとする。(平23課個2-33、課法9-9、課審4-46改正)

  1. その支給額が、その支給をする使用者等の役員及び使用人の全てを通じて適正なバランスが保たれている基準によって計算されたものであるかどうか。
  2. その支給額が、その支給をする使用者等と同業種、同規模の他の使用者等が一般的に支給している金額に照らして相当と認められるものであるかどうか。


具体的にいくらと決められているわけではないので、以下の「国家公務員等の旅費に関する法律」や
国家公務員等の旅費に関する法律

区分 日当(一日につき)
内閣総理大臣及び最高裁判所長官 三、八〇〇円
その他の者 三、三〇〇円
指定職の職務にある者 三、〇〇〇円
七級以上の職務にある者 二、六〇〇円
六級以下三級以上の職務にある 二、二〇〇円
二級以下の職務にある者 一、七〇〇円


次の産労総合研究所が出している「国内・海外出張旅費に関する調査」という統計資料などを見て、
www.e-sanro.net

日当を出張の距離・時間・地域等によらず一律にしている企業の平均支給額は,社長4,621円,専務3,624円,常務3,317円,取締役3,079円,部長クラス2,491円,課長クラス2,309円,係長クラス2,076円,一般社員1,954円となった。
この平均支給額を、一般社員を100とした指数でみると,社長236.5,専務185.5,常務169.8,取締役157.6,部長クラス127.5,課長クラス118.2,係長クラス106.2となっている。

「役員なら、一日当たり4~5千円ぐらいにしておくのが無難でしょうね」というような結論になるのですが、果たしてこの結論がベストなのか自分の経験だけからは判断が難しいところです。
他の税理士さんから「1万円ぐらいはOKでしょう」とか「いやいや2万円でも・・・」という話を聞くと、こういった自分の勉強や経験だけでは補えない部分をどう補っていくべきかは、開業10年目の今となってもやっぱり悩ましいですね・・・(^^;。


同じようになかなか自分の経験だけでは難しいのが、決算書面からの銀行対策です。
私自身会社員時代に一般企業で与信管理の仕事をしていたこともあり、「こんな決算書出したら粉飾もろバレだな(^^;」といったことは分かるのですが、銀行での審査を経験したわけではないので金融機関から見て「どういう決算書が即NGになるのか?」、「問題にならない粉飾などはあるのか?」、「どのあたりまでの粉飾は許容範囲なのか?(^^;」といったさじ加減の部分は、やはり何ともよくわからない部分があります。


今月は私の所属する税理士さんの団体でも、そういった経験の豊かな税理士さんによる銀行対策の研修があるので、経験不足面の補強ができればと思っています。
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★こちらの研修会の案内は、以下のリンクからダウンロードできます。
ご興味ある方は、ぜひご覧ください!
11月22日「借金は減らすな ~銀行対策の基本と実践ノウハウ~」研修会
参加ご希望の方は、案内に記載のメールかFAXでお願いします。



神戸市東灘区御影の会計事務所 小林敬幸税理士事務所です

ブログを更新するヒマもない!?

最近お客様やお世話になっている税理士さんなどに、「小林さんはこのところブログを全然更新しなくなりましたね~」と言われるようになってきています。
「最近忙しくて、ブログ更新している時間ないんですよ~(^^;」なんて言い訳でお茶を濁しているのですが、確かに開業したころは以下の2008年10月のカレンダーのように二日に一度程度は書いていたのが、最近は月に1、2回程度になっているのでダメダメな状況ですよね・・・。
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開業して数年間は仕事が終わっても、「このケース、スッキリしないから判例や裁決事例も当たって調べてみよう」とか「調べた結果面白かったから、まとめてブログに掲載しよう」という感じで、割と疑問や興味がどんどんと湧いてきて色々と勉強していたのですが、なんだか最近はそういう気力がとんと湧いてこなくなってきています・・・。


「気力が湧いてこないのは、やっぱり仕事が増えて時間がないせいなのかなあ」とか「単純に年を取ったせいかなあ(^^;」などと思いながらも、特に何もせず日々同じようにバタバタとしているのですが、今回所属している税理士さんの団体から、税理士・経営者の時間の使い方の研修案内をいただきました。
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講師の木村聡子先生は以前「税金まにあ」というブログを書いておられて、税理士受験生の頃から独立を目指していた補助税理士時代まで「税理士は税金マニアと言われるほど勉強しないと!」という先生の言葉に魅かれてブログを楽しみにしていたこともあったので、参加が楽しみな研修です。
「忙しくて時間がないというのは、ただの思い込みなのか!?」。「ブログを更新するヒマもない」という状況を変えることができるのか?何か新しい気づきを得られればいいなあと思っています(^^)。


★こちらの研修会の案内は、以下のリンクからダウンロードできます。
ご興味ある方は、ぜひご覧ください!
11月7日「税理士・経営者・個人事業主のための時間の使い方」研修会
参加ご希望の方は、案内に記載のメールかFAXでお願いします。


※「税金まにあ」で検索すると、現在木村先生が運営されているブログが見つかりました。
blog.kimutax.com
お忙しいはずなのに、ほぼ毎日なペースで更新されているんですね。脱帽です。
私も見習わないと!


神戸市東灘区御影の会計事務所 小林敬幸税理士事務所です

Excelの関数で、空白を詰めたリストに組み替えるときは?

前回の日記に引き続き、エクセルのリストのお話。

前回と同じ「預金通帳明細→弥生会計仕訳日記帳変換シート」ですが、今度はところどころに空白がある列を入力規則でリスト入力することに。
こういうリストをそのまま範囲指定してしまうと、ドロップダウンリストも以下のような感じで歯抜けになってしまい、入力がちょっとまどろっこしくなってきます。
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このリストから空白を詰めたリストを作成し、それをリスト入力の範囲とすると、ドロップダウンリストも歯抜けにならずきれいになるのですが、以下のような配列数式を使うとVBAを使わずとも空白を抜いたリストに自動的に変換できます。
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=[IFERROR(INDEX(D:D,SMALL(IF($D$9:$D$1300<>"",ROW($D$9:$D$1300)),ROW()-8)),"")]

何をやっている数式か、自分でもよく分からなくなってきますが(^^;、内側の関数から見ていくと

  1. IF関数を使って、D列で空白じゃないセルがあれば、その行番号を返す。
  2. SMALL関数を使って、1の行番号と、数式が入っているセルの行番号の、どちらか小さい行番号を返す。
  3. INDEX関数を使って、2の行番号に該当するD列の値を返す
  4. IFERROR関数で、エラーが出た場合は空白とする。
  5. これを範囲内のすべてのセルに対して行う。

うーむ・・・、自分で手順を書いていても、頭がこんがらがってきそうです・・・。


この配列数式や配列、関数でもVBAでも使いこなせると便利だと思うのですが、個人的にはどうしても苦手意識が強いです。作業セルを使って二段階で計算できる場合には、ブサイクでもそちらの方法を選んでしまいます。
数式を書いていても、一つの配列数式で複数の計算を同時に行うというのが、なかなかイメージしにくいのですよね・・・。
この辺りはやはり文学部の人間の頭の限界でしょうか(^^;?


※文学部でググってみると、こんな記事がヒット。
withnews.jp
母校の文学部の卒業式の式辞ということなのですが、

「しかし、文学部の学問が本領を発揮するのは、人生の岐路に立ったときではないか、と私は考えます」

大学を卒業してから、友人からは渡り鳥人生と笑われる人生を送ってきましたが、自分自身で振り返ると「好きなようにやってきた割には、大きな失敗もせずうまくやってきてるなあ」と、まあ今のところは満足できる結果になっているような気がします。
確かに人生の岐路に立つたびに、その時点での自分を客観視した上で結論を出して選択を行ってきましたが、「ここまでは大丈夫かな」と自分の能力の見極めができたのは文学部の史学科で勉強した賜物なのかしらん・・・。


神戸市東灘区御影の会計事務所 小林敬幸税理士事務所です

エクセルの入力規則で、リストの範囲を可変にするには

私の事務所のホームページで公開している「預金通帳明細→弥生会計仕訳日記帳変換シート」。
銀行の入出金データなどを弥生会計に取り込める形式に自動変換するエクセルシートなのですが、この度このファイルを自社用にカスタマイズしてほしいとのご依頼をいただきました。ありがとうございますm(_ _)m。


ご要望の一つに、取り込める銀行口座(補助科目)を現行の5個よりもっと増やして欲しいというものがあったので、30個まで増やしてみたのですが、そうするとドロップダウンリストがびろーんと間延びした感じに・・・。
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入力規則で右のF列を参照しているのですが、エクセルの入力規則で参照先を固定セルにしてしまうと、件数が多い場合はちょっと使いづらくなってしまうんですよね。


こういった場合には、入力規則の参照先にOFFSET関数を使うと、値が入力されているセルだけを参照してドロップダウンリストにすることができます。
以下のように、OFFSET関数で先頭行から、値が入力されたセルの数だけ参照範囲として行数を下に伸ばすというようにしておくと
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こんな感じで、セルに4件入力があると、リストも4件だけを参照範囲にすることができるのですよね。
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入力件数が10件になれば、リストも10件。3件に減らせば、リストも3件と、自動でリストの範囲が変わって行くことになります。
OFFSET関数はINDIRECT関数と並んでなかなか直感的に分かりにくい関数ですが、入力規則を使う場合この二つの関数が使えると、活用の幅がぐんと拡がります。



※私の所属する税理士さんの団体で、10月に不動産の評価に絡む研修が二連続で開催されることになりました。
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この数か月不動産周りの法律などの勉強をしているので、都市計画法建築基準法の知識やそれを実務で具体的にどう活用していくのかの研修は、バタバタしている中でもやっぱり出席したくなる誘惑に駆られてしまいます。
勉強することは昔から好きでしたが、不惑の年を二年ほど過ぎた今でも、未だに何か新しいことにチャレンジしたり、新しい知識を学ぶことはワクワクしてしまうのですよね(^^;。

★こちらの研修会の案内は、以下のリンクからダウンロードできます。
ご興味ある方は、ぜひご参加ください!
10月3日「財産評価に必要な、都市計画法・建築基準法」研修会
10月19日「減価要因見逃さない、不動産調査(現地調査・役所調査)」研修会


神戸市東灘区御影の会計事務所 小林敬幸税理士事務所です

独立開業体験記集を作成することになりました

私の所属する若手税理士の団体で、独立を目指している若い税理士さん向けに、独立開業体験記集を作成することになりました。
若い会員の中には勤務税理士をしながら、いつかは独立と考えている方が結構いらっしゃるので、そういう方が独立開業を決心するための後押しになればという企画なのですが、三十歳代、四十歳代で開業してそれなりに成功している会員も多いので、個人的にもそんな方の体験記を読んでみたいと楽しみな企画です。


税理士の場合、税理士になるまでにバックグラウンドもいろいろですし、事務所の運営方法も人によって全然違うので、以下のような項目のうち書ける部分について書いていただければなと思っています。

1、プロフィール

2、事務所概要

3、独立のきっかけ

4、事務所の選び方

5、独立形態の決定方法

6、事務員

7、開業資金の額と使途

8、使っている会計ソフト、税務申告ソフトなど

9、パソコン、複合機など

10、ある1週間の業務の流れ

11、顧問先獲得の方法

12、顧問先への対応で意識していること

13、本会会務、支部会務、青税活動などへの対応

14、プライベートはどうしているか

15、ズバリ開業前と開業後を比べて収入は?

16、事務所運営がうまくいくコツは?

17、独立にあたっての失敗談

18、独立してうれしかったこと

19、独立してから大変だった出来事

20、今、不安なこと

21、将来像

22、正直独立してどうか

まだ独立していない若い税理士さんとお話するときには、いつも独立開業を勧めてしまうのですが、税理士事務所は実際なかなか失敗しにくい業種だと思います。
税理士事務所は机とパソコンと電話があれば開業できるといいますが、他業種に比べると設備も仕入も大きな事務所も不要ですし、一人でやる場合には人件費も要らないので、大きく始めない限り設備資金や運転資金はほとんどかからないのですよね。
また資格業で参入障壁も高いので、比較的競争者も少ないと思います。

飲食業や小売業などの場合、多額の設備資金や運転資金が必要な上競争者も多く、今までも結構失敗事例を見てきて失敗したときのダメージの大きさも知っているので、うかつに開業を勧められませんが(^^;、税理士事務所の場合独立のリスクよりリターンの可能性が十分大きいような気がしますし、なにより周りの独立した税理士さんで失敗したという話を聞いたことがないのですよね。
この独立開業体験記集が、若い税理士さんの独立のきっかけの一つになればなあと思います。


※自分の開業体験記、とりあえず書いてみました。
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私も開業して来月でとうとう10年目になるのですよね。
私のような文学部卒で経理と債権回収と会計事務所の経験しかなくて、営業なんて到底できない人間でも、独立してそれなりに満足する結果になったと思っているので、そんな体験も誰かの参考になってくれるかなあ・・・。



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