夢見る税理士の独立開業繁盛記

神戸市東灘区で開業している駆け出し税理士の、試行錯誤日記

事務所ホームページはこちらです→神戸市東灘区御影の会計事務所 小林敬幸税理士事務所

ローテクかもしれないけど・・・

前回の日記で書いたExcel研修の講師をお引き受けした件、すき間時間でレジュメを少しずつ作成中。
f:id:kobarin:20170718175643j:plain
当日はパソコン教室でプロジェクターで説明しつつ実際に手を動かして体験できる形になるので、Excelと会計ソフトを連動させればこれだけ効率的に仕事ができるということを実感してもらおうと、練習ファイルなどもいろいろ作っていると、楽しい反面なかなか終わらないですね(^^;。
f:id:kobarin:20170718182121j:plain


ただこの研修でぜひ持って帰っていただきたいのは、データとして存在する取引データはうまく使えば、そのまま会計ソフトに取り込む方法がきっとあるはずということです。
顧問先が作成したこんなシンプルな現金出納帳でも、
f:id:kobarin:20170718184621j:plain
勘定科目がないから使えないとあきらめずに、今回の研修でお渡しするエクセルファイルを使えば以下の動画のように、

顧問先が作成している出納帳を弥生会計に取り込む方法
弥生会計に取り込むことができる形式に変換することができます。
f:id:kobarin:20170718183819j:plain
クラウド会計などに比べると、Excelを使った取引データの取り込みはローテクで面白みが感じられないかもしれませんが、お金をかけずに手元のExcelだけでもこれだけのことができるんだということを感じていただければ嬉しいですね。



※私の事務所のホームページで公開している「所得拡大促進税制計算シート」。京都の税理士さんから500人対応版も作ってほしいとの依頼をいただいていたので、29年4月以降開始対応版にアップデートするついでに作成してみました。
f:id:kobarin:20170718173624j:plain
納税があり、かつ従業員の給与が増えていないと使えないこの制度ですが、私のお客様でもだんだん使えるケースが増えてきているような気がします。
本日お伺いしたお客様も今期は使えそうな感じだったのですが、この制度が使えそうということは従業員の給与を増やしたうえに利益が出ているという順調な証ですので、やっぱりうれしいですよね(*^^*)。


神戸市東灘区御影の会計事務所 小林敬幸税理士事務所です

上手く使えば早く帰れるExcelの力、伝えられるかなあ・・・?

税理士さん向けのExcelの活用方法の研修講師を依頼いただいたので、どんなことを紹介したらお役に立てるかなと、筆をなめなめレジュメを作っています。
f:id:kobarin:20170629181307j:plain
一番にお伝えしたいことは「データとして存在する取引記録を、会計ソフトに再度手入力することは愚の骨頂」、「仕訳帳など会計ソフトのデータは、そのまま色々な資料を作成する材料になる」ということですが、割と長丁場な研修になりそうなので、関数の使い方やショートカットなど基本的なこともお話ししようかなと考えています。


税理士登録して色々な税理士さんとお話しするようになってから時々感じることに、「会計ソフトと税務ソフトだけで、Excelをほとんど使わない会計事務所というのも結構あるんだなあ」ということがあります。

新卒で一般企業の経理になって以来、生の販売データや会計データを加工して、請求書などの外部向け資料や売掛金の回収状況などの上司・他部門への報告書類など毎日Excelでガンガン作成していたので、「経理業務にExcelは必須スキル」と思っていたのですが、会計事務所の場合は意外とそうでもない感じなんですよね。

  • 既にExcelに入力されたデータを印刷して、会計ソフトに打ち込みなおす・・・。
  • Excelの表にある数字を、計算機で足し算していく・・・。
  • 取引先ごとの売上金額の集計を、元帳を印刷して、マーカーを引いて、それを計算機で足し上げる・・・。

Excelに親しんできた人間から見たら悪い冗談としか思えない話を、知り合いの税理士さんから聞くたびにトホホな気分になっていたのですが、会計事務所は一般企業に比べて早くから専用機によるOA化が進んでいたことで、逆に専用機一辺倒になってExcelなどの汎用ソフトを使わなくても業務が回る環境が出来上がっているのかもしれませんね。


会計・経理業務とExcel、これ以上相性のいい組み合わせは滅多にないはずです。「会計ソフトと税務ソフトだけで十分」と思っている税理士さんや会計事務所の職員の方に、Excelを使えば早く帰れるからもっとExcelと仲良くなりましょうって、そんなことをお伝えできる研修にしたいなあと思います。


※味気ない文書にイラストでもと、レジュメにいらすとやさんの画像を使わせていただきました。
f:id:kobarin:20170629181320j:plain
宮本武蔵のイラストまであるのがすごいです(^^;。


神戸市東灘区御影の会計事務所 小林敬幸税理士事務所です

だんだん記載欄が増えていく・・・

私の事務所のホームページで公開しているエクセルの「所得拡大促進税制計算シート」ですが、29年4月以降開始事業年度から計算方法がかなり変わるので、改良版を作ろうと検討中。


とりあえず新しく公開された別表(別表六(二十三))をエクセルで作ってみました。
f:id:kobarin:20170612151242j:plain

上半分の記載欄は22個。以前のものは13個だったので、だいぶん計算欄や判定欄が増えてしまってますよねえ。
f:id:kobarin:20170612151401j:plain
特に右側の判定がかなりややこしくなった感じです。
f:id:kobarin:20170612151251j:plain
4月以降開始事業年度とそれより前の事業年度も同じ別表で計算できるようにしているのが、ちょっと無理しているというか・・・。


29年4月以降、特に中小企業は、

「雇用者給与等支給額の基準年度(24年)の雇用者給与等支給額からの増加額の10%」+「雇用者給与等支給額の前年度の雇用者給与等支給額からの増加額の12%」

と制度がぐんと拡充されて良くなっているのですけど、その分計算が煩雑になってしまうのは致し方ないのでしょうかねえ。
エクセルファイルも、がんばって仕上げてみたいと思います。


6月より所属する支部の調査研究委員長になってしまったので、出来上がったら新しい所得拡大促進税制、勉強会のテーマに自薦してみようかな(^^;。


※とりあえず適当な数字を入れて動作テストをしてみましたが、前年の数字などにももちろんよりますが、上乗せ分の12%は結構インパクトある感じです。
f:id:kobarin:20170613175912j:plain
今までの倍ぐらいの控除額になるケースも、結構出てくるのかもしれませんね。


神戸市東灘区御影の会計事務所 小林敬幸税理士事務所です

「こんなことできたらいいな・・・」が実現できるのがVBA

建設業許可を取っているお客様があると、毎年の決算変更届に必要な財務諸表の作成を依頼されることがあります。

この財務諸表、税務で作成した決算書を下記のような決められた書式に転記しなければならず、また若干勘定科目の組み換えも必要ということで、単純な割には結構面倒な作成作業になってしまいます。
f:id:kobarin:20170530180620j:plain

毎年発生するこの作業をどうにか楽に済ませたいと去年作成したのが、こちらのホームページからダウンロードできる「建設業許可決算書自動作成シート」です。
f:id:kobarin:20170530175657j:plain
弥生会計の試算表データをエクスポートして取り込むと、貸借対照表、損益計算書、完成工事原価報告書、株主資本等変動計算書をほぼ自動で作成します。
今年もこのファイルを使ったところ、前回まで決算書から手で転記して、勘定科目組み替えて、内容チェックしてという作業に数十分はかかっていたのが、今回は弥生会計からデータを出力して、取り込んで、内容チェックしてという感じで10分もかからず終わらせることができました。

このファイルのように個人的に「こんなことができれば楽なのに・・・」と思っても、ニッチすぎて他にニーズがないようなものの場合、それを自分で実現できるのがこのExcelVBAですよね。
VBAはパソコンにExcelが入っていればすぐに作成を始めることができますし、私のような文学部出身の人間でも、仕事の片手間に時々触っているだけでもなんとなく使えるレベルにはなるほどハードルは低いので、「この作業、単純なのに時間だけかかって本当に面倒・・・」というような作業があれば、VBAは頼りになる解決法の一つだと思います。
私もそうでしたが、「この毎日やってる不毛な作業を自動化出来たら、もっと早く帰れるのに」というような(不純な?)モチベーションがあれば、VBAは意外とすぐに使えるようになる気がしますね(^^;。


神戸市東灘区御影の会計事務所 小林敬幸税理士事務所です

自分で「あったら便利だな」とか「これだったら欲しいな」と思えるのが大事かな・・・?

所属している税理士さんと弁護士さんとの勉強会で「本ってどういう風に出版するの?」と聞かれることがあったので、以前勉強会で作った資料を引っ張り出してきてみました。

開業してすぐのころ記帳指導の経験をまとめたメモを、以下の本として出版していただいた経緯が上記の資料ですが、
CD-ROM付 3日でマスター!個人事業主・フリーランスのための会計ソフトでらくらく青色申告

CD-ROM付 3日でマスター!個人事業主・フリーランスのための会計ソフトでらくらく青色申告

こちらの本は未だに絶版とならず、14刷まで版を重ねています。

初めて書いた本にも関わらず、商業出版として採用いただきここまで増刷になったのも、この本を記帳指導という実体験をした上で、「記帳指導の時、こんな本があれば便利だろうな・・・」という視点で書いたことかなあと思っています。


当時書いた企画書も、改めて読んでみました。

【企画書】

<企画の趣旨>
 個人が事業を始めた場合どうしても避けることができない手続きに、所得税の確定申告があります。この確定申告には「帳簿不要の白色申告」と「帳簿が必要だがメリットの多い青色申告」の2つがあります。
 帳簿が必要な青色申告は一見難しいように思われますが、最近の進化してきたパソコン会計用のソフトを使うと、帳簿作成に求められる簿記などの知識は最低限でこの青色申告を行うことができるようになっています。


私は2007年の7月から翌年の2月までの8ヶ月間、個人事業を始めたばかりで帳簿のつけ方が分からないという方々のもとへ、記帳指導の担当税理士として税務署より派遣されることがありました。様々な業種の方のもとへ派遣されましたが、指導を進めていくうちに、質問を受ける点やつまづくところ、疑問に思う点には、共通する部分が多いことに気がつきました。
そういった方にパソコン会計を提案し、若干のコツとともに指導させていただいたところ、20代の簿記を全然知らない方からパソコンが苦手という年配の方まで、ほとんどの方が自力で青色申告に必要な帳簿を作成できるようになっていきました。
その経験を踏まえ、私の事務所の新規顧客やパソコン会計教室の受講者向けに、パソコン会計の導入を前提とした、書類の管理方法や会計ソフトの入力方法といった経理体制の構築に主眼をおいた添付の様な小冊子を作成し配布したところ、スムーズに経理のルーチンワークをこなせるようになったと、おおむね好評をいただくことができました。


 確定申告・青色申告の解説書については現在類似書が多くありますが、既に出版されている書籍には確定申告書・所得税に関する詳細な説明の方に重点を置き、章建てなどの構成がいざ自分で取り掛かる場合の作業手順と必ずしも一致していないものが見受けられます。また手書きによる帳簿作成を前提とした解説書も、何冊か見かけられました。
実際に青色申告にチャレンジされてつまづいた初心者に話を聞くと、大半の方はそういった解説書を購入しながらも、最後まで読みとおすことができず途中で投げ出したということでした。その理由としては、解説が多少詳しくとも書籍の構成が実務の流れと異なっているのでつまづいてしまい、そこであきらめてしまったということが多くありました。
もちろん確定申告書の概要に始まって、確定申告・所得税について詳細に説明する既存の解説書の形式は、解説書としての本来の姿です。また手書きで帳簿を作成することは、経理の手続きをすべて自分の手で行うことになり、帳簿作成について隅々まで理解するには大事な手順ではあります。
しかし初心者の多くが求めているのは詳細な解説書ではなく、最小限の努力で確定申告書を作成するためのマニュアル本であるというのが、数十人の初心者に青色申告のやり方を指導してきた結論です。


そこで本企画では、類似書によくある確定申告の意義や所得税・帳簿の仕組みといった概念については解説を最小限に抑え、パソコン会計を前提として確定申告を行う場合に限定し、必要となる手続きや経理体制の構築方法に重点をおいて解説します。
また、初心者がつまづきがちな点について、項目ごとに「タイトル」、「重要ポイント」、「解説」の3段構成とし、利用者が頭からすべて読まずとも、「タイトルと重要ポイントの読み流し」「目次から必要な部分をピックアップして読む」といった、マニュアル本として利用できる形にします。その上で項目の順番については、経理体制の構築に際したどるべき手順にそって構成します。
 

本企画は、パソコン会計を使って青色申告による確定申告を行う方に対象者を限定し、最低限必要な実務上の手続きを詳しく解説することにより、これからパソコン会計を使って複式簿記による青色申告にチャレンジしたいという方のお役に立つことができると確信しています。


<企画の特長>

  1. 税理士が、税務署から個人事業者の記帳指導に派遣された際の実際の経験に基づき、経理の初心者が共通して悩むポイントに重点をおいて解説します。
  2. 白色申告に比べメリットの大きな青色申告について、パソコン会計の使用により簡単に行うことができることを説明し、心理的なハードルを下げることを目指します。
  3. 初心者がアレルギーを起こす専門用語を交えた経理知識の解説は極力排除し、パソコン会計を使う場合に最低限必要となる知識・ノウハウの解説に重点をおきます。
  4. 経理体制の構築にあたって、実際にたどる手順にそって解説します。
  5. 確定申告書の前段階である決算書を作成する方法の解説に重点をおき、確定申告書の作成については簡単な解説にとどめます。


<対象とする読者層>

  1. 個人での開業を決意し、開業準備中の方
  2. 開業すぐの個人事業者で、会計ソフトを買ったが使い方が分からない方
  3. 開業すぐの個人事業者で、経理体制の構築に際し何から手をつけるのか分からない方
  4. 青色申告は面倒という思い込みで、現在白色申告を行っている個人事業者の方

弁護士さんが書いた原稿でも「これは誰を読者として想定しているんだろう?」とか「これを読んで読者は何かプラスになるのかな?」と思えるようなものもあったりするのですが、ビジネス書として採用してもらうためには、自分で「こんな本があったら便利だな」とか「これだったら自分でも欲しいな」と視点を常に意識しながら書いていけば、「これだったら十分売れるかも」と出版社の担当者の目にも留まるのかなあなんて思います。


※レシートの整理で困っているというお客様がいらっしゃったので、お勧めの方法を提案するため、百均の整理ケース(?)を購入。
f:id:kobarin:20170517170341j:plain
上記の本にも書いたのですが、レシートや領収書などをもらった時に「現金」、「預金」、「クレジットカード」の3つに分類しておくと、入力する際には現金出納帳、預金出納帳、買掛帳など補助簿のそれぞれでまとめてガーっと入力できるので、整理と入力が一気通貫で楽なような気がします。
こういうTipsも、記帳指導を経験したからこそですね。もう10年前のことになるのですが、経理の経験が全然ないような人はどんなことで悩むのかがいろいろ分かり、記帳指導は本当にいい経験になりました。


神戸市東灘区御影の会計事務所 小林敬幸税理士事務所です

どういったホームページが問い合わせに繋がるのか?

来月の19日に私の所属する近畿青年税理士連盟で、税理士事務所経営に役立つ文章術の研修を行っていただくことになりました。
f:id:kobarin:20170421172016j:plain
税法などの実務の研修が多い中、事務所経営に関連する研修は久しぶりなので楽しみな研修です。


先日若い税理士さんと一緒に食事をしていた際に、事務所ホームページからの問い合わせや集客の話題がでることがあったのですが、私の事務所のホームページについて「今では古臭い感じが逆に新鮮でいいですよ(^^;。」という微妙な評価をいただきました。

私の事務所のホームページは見ての通り、素人な私が手作りで作成したものを、開業の時からもう9年近くそのまま使っています。
kobarin.hatenablog.com
最近の色々な技術を多用したページに比べるといかにも冴えないページなのですが、私の現在のお客様のほとんどがこのホームページを見て問い合わせていただいた方で、それを思えば問い合わせをいただけるホームページは見かけではなく文章などの中身が大事なのかなと思ったり。
自分でも、このページのどこが問い合わせにつながっているのかということがよく分からないままですが、事実としてはこのホームページからそこそこの問い合わせをいただきしっかり仕事につながっています。
会計事務所のサービスは、必ずしも画一的ではなく税理士によってある程度カラーが出てくる業種のような気がするので、ホームページ作成のポイントも人それぞれで共通の正解というのはないのかもしれませんね。

今回の研修は、独立したばかりの若い税理士さんや勤務の税理士さんの申し込みが多いような印象ですが、今回の文章術のような研修も参考にしながら、自分自身のやり方を見つけて行っていただければなあと思います。


※この研修は税理士または税理士有資格者の方であれば、どなたでも参加できます。
チラシをダウンロードいただきFAXで申し込んでいただくか、下記のネットの申し込みフォームからお申し込みください。

研修案内のチラシは、こちらからダウンロードできます

↓ネットからの申し込みはこちらです
docs.google.com


神戸市東灘区御影の会計事務所 小林敬幸税理士事務所です